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2022/11/2

テクノロジー

イスラエル新興企業、ソーダ灰を現場で取り出すCCUを導入

この記事の要約

●活性酸素の一種を用い、CO2の排出現場でソーダ灰を取り出す●韓国の化学・繊維企業コーロン工業ともCO2回収事業で基本合意二酸化炭素(CO2)の回収・有効利用(CCU)技術を手がけるイスラエルのエアロヴェーション(Aer […]

●活性酸素の一種を用い、CO2の排出現場でソーダ灰を取り出す

●韓国の化学・繊維企業コーロン工業ともCO2回収事業で基本合意

二酸化炭素(CO2)の回収・有効利用(CCU)技術を手がけるイスラエルのエアロヴェーション(Aerovation)・テクノロジーズは10月31日、国内唯一のガラスメーカーであるフェニキア(Phoenicia)と基本合意を結んだと発表した。フェニキアの工場に二段階に分けて設備を導入し、ガラスの主要な原料の一つであるソーダ灰(炭酸ナトリウム)を抽出できるようにする。

エアロヴェーションは、ヘブライ大学からスピンオフした新興企業だ。大学における10年以上の研究を経て、活性酸素の一種であるスーパーオキシドラジカルを利用し、CO2が排出される現場でソーダ灰を取り出す独自の手法を生み出した。食品・飼料・肥料産業で需要のある他の物質を抽出する技術にも取り組んでいる。 

やはり先月には、韓国の化学・繊維企業コーロン工業ともCO2回収プロジェクトで基本合意を交わしている。昨年6月のシリーズAラウンドでは、韓国のドリームストーン・パートナーズ、ヨズマ・グループ・コリア、ユニード・グローバル・コーポレーションなどから総額1,600万米ドルを調達した。