●同社の燃料電池バスの受注として過去最大規模
●同バスは5本の水素タンクで実走時でも350キロの航続距離を確保
ポーランドのバス大手ソラリスは10月26日、西部ポズナニ市の公共交通運営事業者MPKから燃料電池バス25台を受注したと発表した。ソラリスの燃料電池バスの受注として過去最大規模だ。来年下半期に納入する。
受注したのは車長12メートルの「ウルビーノ12ハイドロジェン」。水素タンクを5本備え、航続距離は実走時でも350キロに達するという。燃料電池出力は70キロワット。ピーク時の予備として小さめのトラクションバッテリーも搭載されている。
車体はMPKが運行する他のバスと同様、黄色と緑のデザインとなる。空調設備のほか、乗客情報システム、ビデオ監視システムを装備する。座席31席には充電用のUSBポートを備える。車いす・ベビーカー利用者用のスペースも設ける。
MPKはすでにソラリス製の電動バス(BEV)を58台運行している。これは同社の保有する定期運行バスの17%強に当たる。今回発注した燃料電池バスが稼働すると、ゼロ排出車の割合は25%に拡大し、28年までに同社が達成を狙う30%にぐっと近づく。
当初、今回の入札では15台の調達が予定されていたが、途中で25台に拡大された。