イスラエルのフォーシー、「ウナギ肉」の培養法を開発

●細胞の特徴をそのまま複製するオルガノイド技術を使用

●「足場」が不要、筋肉と脂質を別々に培養して合体させる必要も無い

イスラエルのフードテック・スタートアップであるフォーシー・フーズ(Forsea Foods)が、細胞の特徴をそのまま複製するオルガノイド技術を用いたウナギ肉培養に取り組んでいる。海の生態系を守りながら、需要拡大に対応する試みだ。来年にもパイロット工場を稼働する。

フォーシーは昨年10月に設立したばかり。従来の細胞培養法に比べて、ずっと簡単でコストが安い独自の3次元培養法を編み出した。一般の培養肉生産で必要な「足場」が不要で、バイオリアクタ(製造装置)も小さくて済む。ロイー・ニール最高経営責任者(CEO)は、この製法は自然に育つ本物と「香り、食感、見た目、栄養素のどれをとっても同じ製品を作れる」と胸を張る。他の手法と違って、筋肉と脂質を別々に培養して合体させる必要もない。

フォーシーは、先月26日にはシードラウンドで520万米ドルを調達した。この資金で培養ウナギの量産を準備するほか、他のシーフードの培養法を研究する。

同社へ投資したのは、ベルリンに本拠のあるターゲット・グローバルのほか、キッチン・フードテックハブ(ストラウス・グループ)、ピークブリッジVC、ゾラ・ベンチャーズ、フードハック、ミルク・アンド・ハニー・ベンチャーズの6社だ。

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