●欧州事業の拡大戦略の一環、顧客・技術力基盤の強化を図る
●フォーテックは幅広いデジタルエンジニアリングサービスを提供
日立製作所の米国子会社グローバルロジックは21日、ルーマニアのソフトウエア開発大手フォーテック(Fortech)を買収すると発表した。欧州事業を拡大する戦略の一環で、同社獲得を通じて欧州における顧客・技術力基盤の強化を図る。規制当局の承認を経て、年内に取引を完了する予定だ。契約の詳細は明らかにされていない。
フォーテックは2003年の創業。北西部クルジュ・ナポカに本拠を置く。アーキテクチャ設計、ソフト開発、DevOps(開発側と運用側が連携し、ニーズに合わせた開発を迅速に行う枠組み)、品質保証、データサイエンスなど、幅広い領域のデジタルエンジニアリングサービスを提供する。自動車、金融、ヘルスケア、製造、専門サービス、メディア・通信といった成長業界における経験も豊富という。グローバルロジックでは、カバーする産業・技術が自社と重なるため、フォーテックが欧州事業への統合に適していると判断したもようだ。
フォーテックはクルジュ・ナポカのほか、オラデア、ヤシ、ブラショフに拠点を持ち、1,100人強を雇用する。業務デジタル化で幅広い実績と経験を有し、顧客数百社に1,000件を超えるプロジェクトで技術を提供してきた。