●遠隔操作を可能とするナローバンドに関連したIoT技術を開発
●「スマートラボ」と呼ばれる研究施設は2023年前半に稼働予定
ドイツテレコム傘下の携帯通信大手Tモバイルはこのほど、ポーランドのワルシャワ生命科学大学(SGGW)と、農業分野でIT技術を活用するアグリテックの研究施設を設置すること合意した。「スマートラボ」と呼ばれる同施設は大学付設の植物園に設置され、遠隔操作を可能とするナローバンド(狭帯域)に関連したIoT(モノのインターネット)技術を開発していく。施設の稼働は2023年前半となる見通し。
「スマートラボ」は第2世代(2G)、第4世代(4G)及び第5世代(5G)の通信技術や、無線通信規格のCat.M1などのナローバンドを対象としたIoT関連技術の開発を行う。キャンパス内の研究用の専用回線を使用するためのSIMカードも提供する。
開発された通信技術は将来的に、大学関係者が灌漑や施肥、換気などに関する調整を遠隔で行うために活用される。電気や熱、水量を計測するスマートセンサーを使い、収穫状況の詳細な監視を可能にする予定だ。
ドイツテレコムと米国Tモバイルは今年初め、「T-IoT」と呼ばれるIoTサービスの提供を開始した。「T-IoT」はナローバンドを利用したIoT技術を開発するSkyloテクノロジー社の技術を利用している。