●タイヤコードのディッピング設備を拡張し、需要の増加に対応
●ポリエステル糸の年産能力も7ktpa増の34ktpaに引き上げる
トルコの工業用繊維大手コルザ(Kordsa)はこのほど、タイヤ繊維(タイヤコード)の生産能力を強化する計画を発表した。国内と米国の拠点に計4,500万米ドルを投資する。
トルコのイズミット工場では、タイヤコードのディッピング設備の拡張に700万米ドルを投じる。自動車業界の需要増に応える目的。2024年1-3月期の完成を予定する。また、タイヤ業界に高弾性・低熱収縮(HMLS)の次世代ポリエステル糸を供給するため1,800万ドルを振り向ける。これにより年間7キロトン(ktpa)のポリエステル糸の生産能力が追加され、全体で34ktpaの生産が可能になる。24年7-9月期の稼働開始を目指す。
米国ではテネシー州チャタヌーガにあるタイヤコード工場の生産能力を2倍に引き上げるため、2,000万ドルを投資する。同社の米国におけるタイヤコードの生産能力は現在、16ktpa。
コルザはトルコのサバンジュ財閥傘下で、タイヤコード、建設補強材、複合材料を生産する。世界6カ国に13の生産拠点を持ち、5,000人以上の従業員を抱える。