●実験・研究用製品の拡充と医療器具の生産強化が目的
●同社は板金部門を新設、外部依存を無くし品質管理を徹底
分析機器・医療機器を生産する米スイス系企業ハミルトン(Hamilton)はルーマニア西部ティミショアラ近郊のジャルマタ工場を拡張する。実験・研究用製品のラインナップ拡充と医療器具の生産強化が目的。投資額は1,800万ユーロで、2023年末の完工を予定する。ニュースサイト『ルーマニア・インサイダー』が12日に伝えた。
新施設は面積1万5,300平方メートル。実験装置部門や新設した金属板加工部門の開発業務のほか、人工呼吸器用の消耗部品の製造を行う。拡張に伴い、約280人の従業員を400人に増やす。建物には最大出力700キロワット(kW)の太陽光発電パネルを設置する。
同社は今年初め、ルーマニアの板金加工機械大手アマダ(Amada)と提携して板金加工部門を新設し、ジャルマタ工場に全自動の生産体制を構築した。同プロジェクトへの投資額は1,000万ユーロ。これにより板金加工の外部依存をなくし、製品の品質管理を確実に行えるようにした。
ハミルトンは2013年にスイス以外では欧州初となる工場をティミショアラに開設、注射器の生産を開始した。ルーマニア事業は現地法人ハミルトン・セントラルヨーロッパを通じて行っている。