●EV市場の拡大をにらみ、欧州における押出成形能力を拡充する
●併設するリサイクル工場の再生ビレットを利用
ノルウェーのアルミ大手ノルスクハイドロは14日、ハンガリー中西部のセーケシュフェヘールヴァール工場を増強すると発表した。電気自動車市場の拡大をにらみ、欧州における押出成形能力を拡充する目的。3億6,000万クローネ(3,570万ユーロ)を投じて最新プレス機を導入し、欧州の顧客向けに高強度押出部品を生産する。稼働は2025年からの予定。
ノルスクハイドロは今年7月、デンマークのトゥナー工場に3億クローネを投じて自動車用押出部品の生産能力を強化する計画を明らかにした。ハンガリー工場との2拠点体制により、欧州各地の顧客に製品を迅速に供給する。
ハンガリーの拠点では9月にアルミリサイクル工場を着工した。新プレス機は主に同工場からの再生ビレットを使う。
セーケシュフェヘールヴァール工場は従業員が約1,600人。6台のアルミ押出プレス機をはじめ、複数の表面処理設備と300台以上の製造機械を備える。同工場ではバンパービームやクラッシュボックスなどの衝突被害軽減装置、車体の構造部品、バッテリーハウジングなどを生産している。