●販売減は完成車不足とロシア生産の停止が要因
●電動SUV「エンヤクiv」は販売好調
チェコのシュコダ自動車が11日発表した2022年の販売台数は73万1,300台となり、前年の87万8,200台を16.7%下回った。インドを除くすべての市場で減少した。半導体の供給制限で完成車が不足したことに加え、国別で2番目に大きな市場だったロシアで生産を停止したことが響いた。車種別では完全電気自動車(BEV)のSUV「エンヤクiv」などが伸びた。
販売台数を地域別にみると、西欧は前年比7.8%減の37万7,000台で、主力のドイツは1.8%減の13万4,300台だった。中欧は9.8%減の14万8,000台。本国チェコは11%減の7万1,200台に後退した。東欧ではロシアが79.8%減の1万8,300台と大幅に縮小した。同国を除いた台数は11.9%減の3万1,600台だった。
最大市場の中国は37.4%減の44万6,000台と振るわなかった。重点市場と位置付けるインドは127.7%増の5万1,900台と急拡大した。 モデル別ではエンヤクivが20%増の5万3,700台となったほか、インド攻略モデルとして2021年夏に発売した小型SUV「クシャク」が110.2%増の2万6,800台と大きく伸びた。販売台数が最も多かったのは主力モデル「オクタビア」(29.7%減の14万1,100台)で、これにSUVの「カミック」(20.3%減の9万6,300台)と「コディアック」(4.2%減の9万4,500台)が続いた。
同社は声明で、ベトナムに現地企業と提携して今年上半期に進出する計画を明らかにした。成長が見込まれる新興国に引き続き注力する方針だ。