戦争長期化に備えEUはウクライナを「最大限支持」、対ロ追加制裁も=議長国外相

●EUは昨年12月に第9弾となる対ロ制裁パッケージを採択

●追加制裁には軍事転用可能な製品の輸出制限強化などが含まれる見通し

欧州連合(EU)議長国スウェーデンのビルストロム外相は11日、ウクライナでの戦争の長期化に備え、ロシアの侵略に対抗してウクライナを最大限支援すると表明した。EUは昨年12月の首脳会議で第9弾となるロシアへの制裁パッケージを採択したが、民間人やインフラへの攻撃が続いていることからさらなる追加制裁を検討していることを明らかにした。

ビルストロム氏は記者会見で「ロシアは西側諸国の分断を試みているが、EU内および大西洋をまたいだ結束は強固だ。EUは戦争の長期化に備え、政治・経済・軍事・人道面でウクライナの側に立ち続ける」と強調。「ウクライナの勝利を手助けするうえで、対ロ制裁がEUにとって最良の手段だ」と述べ、ロシアに追加制裁を科す考えを示した。

ロイター通信がEU当局者の話として報じたところによると、追加制裁には戦争に関与した個人に対するEU域内の資産凍結や渡航禁止の対象拡大、軍事転用が可能な製品の輸出制限の強化などが含まれる見通しという。

ビルストレム氏は「EUは引き続きロシアに対する制裁を強化し、効果的で一貫した措置を講じるとともに、ロシアの制裁逃れを防ぐ用意がある」と述べた。