米ウエスチングハウス、ブルガリアの原子炉設置で覚書

●加圧水型原子炉「AP1000」の設置に向け実現可能性を検討

●コズロドゥイ原発では現在、ロシア製原子炉2基が稼働

米ウエスチングハウス・エレクトリックは2日、ブルガリアのコズロドゥイ原発の事業会社KNPP-Newbuildと、加圧水型原子炉「AP1000」の導入で協力する覚書を交わしたと発表した。今後両社は作業部会を設置し、同原子炉を1基以上設置する実現可能性について検討を行う。AP1000型原子炉は中東欧ではポーランドとウクライナが導入を決定している。

KNPP-Newbuildはコズロドゥイ原発に最大2基の原子炉を建設する計画のため設立されたプロジェクト企業。現在、同原発ではロシア製原子炉「VVER-1000」2基が稼働している。ウエスチングハウスは昨年12月、稼働中の原子炉1基に2024年から10年間に渡り燃料を供給する契約を結んだ。

コズロドゥイ原発には原子炉が6基あるが、ブルガリアの欧州連合(EU)加盟交渉の結果、1、2号機は2002年に、3、4号機は2006年末に閉炉した。稼働中の5号機と6号機はいずれも1,000メガワットの出力を持ち、同国の総発電量の35%を賄っている。2億9,200万レフ(約1億5,00万ユーロ)をかけた2015年からの刷新改修工事の結果、5号機の運転許可は2027年まで、6号機は29年まで延長されている。(1BGN=73.84JPY)

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