●高品質の加工食品輸出に向け資金を投下しており、投資を歓迎
●EUの日本産食品の輸入規制について撤廃を働きかけていく
ハンガリーのイシュトヴァーン・ナジ農業相は3日、大鷹正人駐ハンガリー大使との会談後のプレス発表で、農業分野における日本との協力をさらに強化したい考えを明らかにした。技術的ノウハウの交換や貿易など様々な提携の可能性があるとみている。具体的には豚肉、鳥肉、アヒル、はちみつ、医療用食品などを挙げた。
会談では食料安全保障についても話し合われた。ナジ農相は、ハンガリー農業・食品産業が2,000万人以上を養える能力を有すると指摘。現在、生鮮食品や穀物といった未加工の食品から、高品質の加工食品へ輸出品目を移行させるため、資金を投下していると話し、日本からの投資を歓迎する姿勢を示した。
ナジ農相によれば、ハンガリーは欧州でもジーンバンクの規模が大きく、固有種の経済的潜在性が高い。特産品の一つであるワインはその点でも大きな伸びしろが見込める。
なお、福島第一原発事故を受けた欧州連合(EU)の日本産食品の輸入規制についてナジ農相は、ハンガリーが撤廃を働きかけていくことを確認した。EUはこれについて、6月ごろに協議する見込みだ。