独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のチェコ子会社であるシュコダ自動車は1日、ジュネーブモーターショーで新SUV(スポーツタイプ多目的車)のコンセプトカー「ビジョンS」の実車を発表した。ガソリン車、ディーゼル車と並んで発売を計画するプラグインハイブリッド(PHV)モデルで、テスト条件下ながら100キロメートル当たりのガソリン消費量を1.9リットルに抑えている。
採用するシステムは今年発売予定のVWの新型「ティグアンGTE」と同じ。1.4リットルのガソリンターボエンジン(TSI、出力156PS)と、6段変速ダブルクラッチトランスミッション(DCT)に組み込まれたフロントモーター(40キロワット)のほか、リアモーター(85キロワット)を備える。合計出力は225PSで、時速100キロメートルの加速時間は7.4秒。最高時速は200キロメートル弱だ。
2.4キロワットのリチウムイオン電池をフル充電すれば、最長50キロメートルを電気駆動のみで走れる。ガソリンエンジンを併用すれば最長1,000キロメートルに達する。
長さは4.7メートルと同クラスのVWグループのSUVに比べて大きい。展示は3列2座席ずつの6人乗りだが、以前に発表された2−3−2席の7人乗りオプションも消えていないもようだ。
また、世界のデジタル化の動きに沿い、座席ごとに大型のモニターを取り付け、モバイルサービスを提供する。
新SUVはモデル名「コディアック(Kodiak)」として今年秋から来年初めごろに市場投入されるとみられる。まず出力120〜190PSのガソリン、ディーゼルエンジン車が発売される。4輪駆動の標準装備は190PSのみで、DCTはいずれもオプション装備となる。予想発売価格はベースモデルで2万4,000ユーロから。