ガスプロム、中国銀行から20億ユーロ融資

ロシア国営ガス会社のガスプロムは3日、中国銀行から20億ユーロの融資を受ける契約に調印した。融資期間は5年で、単一の金融機関から同社が調達する金額としては過去最大となる。使途は明らかにしていない。ガスプロムのアンドレイ・クルグロフ副社長と中国銀行の高迎欣(ガオ・インシン)副総裁は両社の関係強化に向けて協議も行った。

ガスプロムは2014年5月、中国石油天然ガス集団(CNPC)に天然ガス380億立方メートルを供給する契約を締結した。クリミア問題を受けてロシアと欧米諸国の関係が悪化する中、中国との取引を拡大することで欧州市場への依存を弱める狙いがあり、同年9月には東シベリア産の天然ガスを中国に輸送するパイプラインの建設工事が始まった。だが、関係筋によると、同プロジェクトは原油価格の低迷や中国の景気減速を受けて停滞しているという。

ロシア企業ではニッケル大手のノリリスク・ニッケルや石油化学大手のシブールも中国から資金を調達している。

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