ハンガリー中央統計局(KSH)が8日発表した2015年通期の経済成長率(季節調整済み、推定値)は、前期比で2.9%に上った。10-12月期は前年同期比3%と、2%台だった4-6月期、7-9月期を上回った。前期比では1%のプラスだった。
10-12月期は、欧州連合(EU)からの助成金消化を目指す駆け込み投資で政府消費・公共投資が増え、製造業も大きく伸びた。
鉱工業の総付加価値(GVA)は前年同期比で7.2%拡大し、中でも輸送機械を中心とする製造業が8.3%の高い伸び率を示した。建設は0.3%、サービス業は3%、それぞれ増加した。農業は11.7%減。
需要側では国内消費が3.2%拡大した。うち、個人消費は3.5%の伸びを示した。政府の現物社会移転は1.9%、政府支出は6.7%増加した。
総資本形成は1.6%増で、うち総固定資本形成は6.5%のプラスだった。結果として内需は3.7%拡大した。
15年通期では、GVAが鉱工業で6.3%、建設業で2.9%、サービス業で2.8%、それぞれ拡大した。一方で農業は13%も減少した。
需要側では、個人消費が2.6%、政府支出が0.6%伸びた。その結果、国内消費は2.3%増を記録した。総資本形成は0.5%増で、うち、総固定資本形成が1.9%増えた。
内需は全体で1.9%増加した。輸出は8.4%、輸入は7.8%拡大した。