伊ウニクレディトがポーランド銀の保有株売却、政府が筆頭株主に

イタリア最大手銀行のウニクレディトは8日、ポーランドのペカオ銀行の株式32.8%を国営保険会社PZUと政府系のポーランド開発基金(PFR)に106億ズロチ(約23億8,000万ユーロ)で売却すると発表した。資本強化計画の一環で、売却後は中核自己資本比率(CET1)が0.55ポイント改善する。当局の承認を経て、来年中ごろの譲渡手続き完了を見込む。

1株当たりの売却額は123ズロチ(27.64ユーロ)。ポーランド政府はペカオ株の3分の1を保有する筆頭株主となる。ウニクレディトの出資比率は7.3%へと低下する。

ウニクレディトは業績不振で財務が悪化した。欧州連合(EU)の欧州銀行監督機構(EBA)が域内主要銀行を対象に実施した最新のストレステスト(健全性審査)で低い評価を下されており、7月に就任したジャンピエール・ムスティ最高経営責任者(CEO)は資産売却を通した資本強化方針を打ち出している。(1PLN=27.49JPY)

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