ロシアのノヴァク・エネルギー相は、今週のサルマン・サウジアラビア国王のロシア公式訪問にあわせ、両国企業が総額30億米ドル以上の投資契約を結ぶ予定であることを明らかにした。同じ原油生産大国という立場で提携を深め、石油化学や油田関連サービスで協力の可能性を探っていきたい意向だ。
エネルギー相は調印予定のプロジェクトとして◇10億ドルのエネルギー投資基金を開設◇油・ガス田掘削請負会社のユーラシア・ドリリング・カンパニー(EDC)にサウジが1,500万ドル投資◇露化学大手シブールが11億ドルを投じてサウジに工場新設――を挙げた。また、合意間近なものとして◇露石油最大手の国営ロスネフチとサウジ石油公社アラムコの原油取引◇国営ガスプロムとアラムコが研究・技術センターを共同で設置――を挙げた。さらに、民間ガス大手ノヴァテクが、北極圏ヤマル半島における2つ目の液化プラント建設プロジェクト「LNG-2」に対する投資受け入れに向け、サウジ投資家と交渉中という。
サルマン国王は4日から4日間の日程でロシアを訪問する。サウジ国王がロシアを訪問するのは今回が初めて。