露ガスプロムネフチ、セルビア子会社の近代化に3億ユーロ投資

露ガスプロムの石油子会社ガスプロムネフチ(サンクト・ペテルブルク)は23日、傘下のセルビア石油産業(NIS、ノヴィ・サド)の運営するパンチェヴォ製油所で、深度接触分解(DCC)設備の設置工事に着手したと発表した。同製油所における原油の製品収率を高める狙い。投資額は3億ユーロを超える。2019年の完工を見込む。

ガスプロムネフチによると、DCCの処理能力は日量2,000トン。稼働すれば原油の99.2%を石油製品に加工できるようになり、高品質ディーゼル油の生産量も38%拡大する。また、プロジェクトの一環として、セルビアで初めて石油コークスの生産に取り掛かる。一方、高硫黄燃料油は製造を中止する。

今回のDCC設置は、2009年に開始した大型近代化計画の第2期投資に当たる。第1期投資では水素化分解・精製装置を設置し、欧州環境基準「ユーロ5」を満たす燃料を生産できるようにした。

NISの出資構成はガスプロムネフチが56.2%、セルビア政府が29.9%、少数株主が14%(四捨五入値)。