ベラルーシ国営商用車大手のMAZと中国エンジン大手・イ柴動力(ウェイチャイ・
パワー)の合弁会社MAZウェイチャイは14日、ベラルーシにある中国・ベラルーシ
合同の工業団地「グレートストーン」で、エンジン工場の開所式を執り行った。新
工場では、欧州排ガス規準「ユーロ5」および「ユーロ6」を満たすディーゼルエン
ジンをコンプリート・ノックダウン(CKD)方式で生産する。投資額は推定2,000万
ドルで、このうち1,400万ドルをイ柴が出資した。
新工場の年産能力は1万基だが、2交代制を導入することで2万基に倍増できる。年
末までに1,300基の出荷を目指す。国内だけでなく、国外にも供給していく。現
在、部品の現地調達比率は30%だが、今後50%へ引き上げていく方針だ。
MAZのイヴァンコヴィッチ社長は、「工場の建設中から、イ柴のエンジンの弊社製
品への採用を広げてきた。合弁生産により、既進出市場におけるMAZブランドの地
位を強化するとともに、新市場を開拓していきたい。販売・サービス業務を積極化
することで独立国家共同体(CIS)の枠を超える国際販路を構築することが次の課
題だ」と抱負を述べた。
MAZは、イ柴の姉妹会社でトランスミッションを手がける陝西法士特歯輪(シャン
シー・ファスト)ともギアボックス生産で合弁する計画で、今年7月にやはりグ
レートストーン工業団地で新工場の建設に着手した。投資額は推定1,700万ドル
で、陝西法士が7割、MAZが3割を支出する。年産能力は1万個だが、2交代制導入に
より2万個の生産が可能になる。(イ柴動力の「イ」はさんずいに維)