バレンツ海に新港建設、北極海航路整備の一環で

ロシア北西部アルハンゲリスク州のチブルスキ(Tsybulsky)知事はこのほど、北
極海航路整備の一環であるバレンツ海沿岸港建設計画への投資額がすでに5億米ド
ルを超えたと明らかにした。総額3,000億ルーブル(41億3,000万ドル)に上るとみ
られる投資の第1段階で、来年の着工に向けた調査を完了したところだ。
新港建設はインフラ投資企業アエオン(AEON)がプロジェクト運営を担当する。ネ
ネツ自治管区内のインディガに近いバレンツ海沿いに通年使用可能な深水港を設け
るもので、年間取扱能力は8,000万トン。主にコークス、木材、肥料、化学製品、
紙類の積み出し基地として利用され、カザフスタンや、キルギス、日本、中国から
の積荷も扱う。完工は2025年となる見通し。
新港建設と連動し、ウラル地方と同港を結ぶベルコムウル(BelKomUr)鉄道も整備
が進められている。この鉄道はロシア北西部と中国を結ぶ幹線を構成するもので、
完成するとシベリア、ウラル両地方からの輸送距離が800キロメートル短縮する。
同鉄道は新港のほか、既存のムルマンスク、アルハンゲリスク、ベルモルスク、サ
ベッタの各港とも連絡する。(1RUB=1.50JPY)

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