トルコの6月インフレ率12.6%、2カ月連続で上昇

トルコ統計局(TUIK)が3日発表した6月の消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年
同月比で12.6%となり、前月(11.4%)から1.2ポイント拡大した。インフレ率の
上昇は2カ月連続。原油高を背景とする燃料価格の上昇と、青果物の供給不足に伴
う食品価格の高騰が大きい。
上げ幅を分野別にみると、構成比重の大きい「運輸(自動車燃料含む)」が前月か
ら4.3ポイント増の11%に拡大した。「住居費・公益料金」は同0.5ポイント増の
15%。「食品・非アルコール飲料」は12.9%で高止まりしている。上昇率が最も高
かったのは「アルコール飲料・たばこ」(22.4%)で、「その他の商品・サービ
ス」(19.8%)、「医療」(13.6%)もインフレ率を上回った。
同国中銀は6月末、インフレ率の上昇に対応するため、それまで9会合連続で実施し
てきた利下げを見合わせ、政策金利を8.25%に据え置いた。
中銀は今年末のインフレ率を7.4%と予測している。これについて蘭ING銀行のエコ
ノミストであるムハメット・メルカン氏は、価格上昇圧力が全体的に増加してお
り、インフレ予測の達成は困難になりつつあると指摘。中銀はこれまでの金融緩和
サイクルを見直す可能性があるとの見方を示した。