NECがチェコ気象庁からベクトル型スパコン受注、気象災害の軽減に貢献

日本電気(NEC)は12日、チェコ気象庁(CHMI)にベクトル型スーパーコンピュー
ター「SX-Aurora TSUBASA」を納入したと発表した。すでに12月から稼働を開始し
ており、将来の気象災害の軽減を目的とした精度の高い気候モデルの解析に使用さ
れている。
ベクトル型スーパーコンピューターとは、ベクトル型プロセッサと呼ばれる高速な
CPU(中央演算処理装置)を搭載するタイプのスパコンを指す。複雑な計算やビッ
グデータの高速処理を得意とし、気象予報をはじめ地球環境の変動解析、流体解
析、ナノテクノロジーや新素材開発などのシミュレーション、人工知能(AI)の活
用において本領を発揮する。 今回納入した「SX-Aurora TSUBASA」は同プロセッサ
をベースとするカード型のベクトルエンジン(VE)を多数搭載し、CPUの中心であ
るコアと、データの転送速度に関わるメモリ帯域の両方で世界トップクラスの性能
を実現した。高効率の冷却技術の採用により、空調設備を追加せずに稼働できる優
れた省エネ性能を持つ。

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