仏自動車大手ルノーのルーマニア子会社ダチアが4月から中南部ミオベニ工場の操
業を再停止する。車載用半導体部品の在庫が不足しているためで、1〜2日、16日、
26〜29日の計7日間、生産ラインを止める。労働組合トップの話として現地メディ
アが24日に報じた。同社は2月にも生産を数日間停止している。
生産停止により、従業員1万4,000人のうち約9,000人が影響を受ける。停止期間中
も7日分の給与の85%が保証される。同国では米フォードも2月末に半導体不足を理
由にクラヨバ工場の操業を8日間停止した。
半導体チップメーカーは昨年、コロナ禍で自動車業界の需要が冷え込んだことか
ら、市場が堅調な消費者電子機器向けに生産の比重を移した。半導体は原料から完
成品ができるまでにおよそ半年を要するため、昨秋に回復した車載品需要の回復に
供給が追いつかない状況だ。