ロシアのインターネット大手ヤンデックスは28日、中堅銀行のアクロポールバンク
(Acropol Bank)を完全買収することで合意したと発表した。銀行免許を取得し、
フィンテック製品を開発する狙い。取引額は11億ルーブル(1,220万ユーロ)。中
央銀行による承認を経て取引が成立する。
アクロポールバンクは資産規模が国内330位。商業銀行と投資銀行業務を行うユニ
バーサルバンクで、ヤンデックスは同行の全てのライセンスを取得する。これによ
り同社はフィンテック製品「ヤンデックス・フィンテック・バーティカル」の開発
が可能になり、提携企業や顧客向けに包括的なデジタル金融商品サービスを提供で
きるようになる。
ヤンデックスはかねてより金融事業への参入に意欲的だが、計画は思うように進ん
でいない。昨年夏に国内最大手銀行ズベルバンク(現ズベル)との提携を解消し、
電子決済サービス「ヤンデックス・マネー」の運営権を放棄した。9月には国内
ネット銀行最大手ティンコフバンクを55億米ドルで完全買収すると発表したもの
の、10月に買収交渉を中止している。(1RUB=1.46JPY)