ウルトラキャパシタ(電気二重層キャパシタ)の開発製造を手掛けるエストニアの
スケルトン・テクノロジーズは1日、シリーズDの追加ラウンド(D2)で事業資金2,
900万ユーロを獲得したと発表した。丸紅、蘭アディエン・アルミニ、欧州投資銀
行(EIB)など既存の投資家はほぼすべて増資に応じたもよう。ラウンドD全体で調
達した資金は7,040万ユーロに上る。同社は3月にも独連邦経済エネルギー省とザク
セン州から5,100万ユーロを調達しており、総資本は1億2,130万ユーロに達した。
スケルトンはウルトラキャパシタの欧州最大手メーカーで、独自開発の湾曲グラ
フェンを組み込んだ様々な製品を提供する。現在、ウルトラキャパシタと従来のリ
チウムイオン電池の中間に位置する新製品「スーパーバッテリー」の開発に取り組
んでいる。同製品はウルトラキャパシタが持つ高出力、高速充放電、長寿命などの
特長に、高いエネルギー量と長時間の電力保持を可能にするバッテリー技術を組み
合わせたもの。製品化に成功した場合は電気自動車(EV)用バッテリーとして高い
競争力を持つと期待されている。
同社は開発拠点を本国とドイツ、製造拠点をドイツに置く。