トルコ自動車合弁会社（TOGG）のギュルチャン・カラカシュ社長は3日、同国が開
発する初の電動車（EV）の生産開始が来年第4四半期（10-12月期）となると発表し
た。従来「2022年」としていた開始時期をより具体化したことになる。また、トル
コ・ドイツで同時発売する計画を変更し、ドイツでの市場投入をトルコより1年半
遅らせることも明らかにした。
カラカシュ社長によると、同EVに搭載される技術の半分以上は地元企業と提携して
開発した。ブルサ県ゲムリクでは工場建設が進んでおり、TOGGの従業員数は年末ま
でに800人を超える見通しだ。
電池調達では中国の※能科技（ファラシス）と提携する。しかし、TOGGへの供給を
目的にファラシスが整備を予定するドイツのバッテリーセル工場について、稼働時
期が計画から2年遅れの24年にずれこむとの情報がある。この場合、中国の工場が
代わりに供給することになる。
ファラシスのセルをバッテリーに組み立てる事業はTOGGとファラシスが合弁で行
う。すでにトルコで合弁会社が設立され、TOGGの生産拠点の近くに組立工場を整備
中だ。年産能力は16ギガワット時（GWh）で、将来的にはTOGG以外の自動車メー
カーにも製品を供給することになっている。（※は浮のつくり）