セルビア政府は9日、中国医薬集団(シノファーム)が開発した新型コロナワクチ
ンの生産に向け工場建設を開始したと発表した。ブチッチ大統領によると、工事は
2期に分けて行い、2023年に完工する予定。年産能力は当初3,000万回分で、その後
4,000万回分に引き上げる。投資額は3,000万ユーロ。中国で開発されたワクチンが
欧州で初めて生産されることになる。
セルビア、アラブ首長国連邦(UAE)、中国の合弁プロジェクトとしてベオグラー
ド郊外のゼムンに工場を建設する。第1期工事は来年3月末までで、面積1万1,800平
方メートルの生産棟を開設。2期工事ではワクチンの有効成分の生産施設を設置す
る。新規雇用は280人。新工場が稼働を開始するまでは現地製薬会社のヘモファー
ムがワクチンの充填・包装を行う。
セルビアは6月から、ベオグラードにある国立トルラク・ウイルス学・ワクチン血
清研究所でロシアが開発したワクチン「スプートニクV」の生産を行っている。