ヤンデックス、イスラエルのモビリティ事業を強化

ロシアIT大手ヤンデックスは12日、ドイツのeキックボード・シェアリング企業
ウィンドからイスラエル事業を買収すると発表した。同国モビリティ事業の強化が
狙い。年内の手続き完了を見込む。取引金額などの詳細は明らかにされていない
が、イスラエル金融紙『グローブス』は4,000〜5,000万米ドルと推定している。
ウィンドはライム、レオ、バードと並ぶイスラエルのeキックボード賃貸大手の一
つ。同社によると、テルアビブ圏13都市で数万人規模のユーザーを擁し、これまで
に400万回の利用を記録した。今回の事業買収では、eキックボード約4,500台に加
え、関連インフラ、運営システム、ルート検索技術開発資産が取引対象となる。手
続き完了後は、「ヤンゴー・ウィンド」のブランドで事業を継続する。
ヤンデックスは2018年、イスラエルで「ヤンゴー」のライドシェア(相乗り)サー
ビスを開始。昨年にはテルアビブで食品即配も始めた。
また、本国ロシアでは今年7月にモスクワでキックボード・シェアリング事業「ヤ
ンデックス・ゴー」を立ち上げたばかりだ。ウィンドのイスラエル事業買収で、
ウィンド、ヤンゴーのユーザーは従来のアプリを使ってロシアでもイスラエルでも
キックボードを借りられるようになる。
ヤンデックスはイスラエルと米アナーバーおよび韓国で、無人配達ロボットによる
宅配サービスの試験運用も行っている。現地当局の許可が下りれば本格的に開始で
きるという。

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