印タタ・モーターズ傘下の英ジャガー・ランドローバー(JLR)が、再び減産に踏
み切った。半導体部品が依然として不足しているためだ。新たな工場休業で出荷数
は5,000〜7,000台、売上高は3億〜3億2,500万英ポンド減ると推測される。JLRは今
年4〜9月にも同じ理由から4億ポンド相当の減産を強いられており、業績回復の足
を引っ張ると懸念される。
スロバキアのニトラと英ソリフルの2工場は25日から5日間、生産委託先のマグナ・
シュタイヤーの墺グラーツ工場は25、26日および来月1、2日の4日間操業を停止す
る予定だ。エンジンも数種類について、25日から来月12日まで生産を見合わす。
アナリストらは、半導体不足が緩和するというJLRの見通しに立ち、10〜12月(第3
四半期)の同社生産台数を9万〜9万5,000台、22年1〜3月(第4四半期)は12万〜12
万5,000台と予測していた。しかし、今回の操業停止で第3四半期の出荷台数が採算
ラインの9万台を割る恐れも出てきた。
ニトラ工場は2018年秋に操業を開始。「ディフェンダー」と「ディスカバリー」を
手がける。年産能力は15万台。