独フォルクスワーゲン(VW)グループのチェコ子会社であるシュコダ自動車は10月
27日、インド市場向けの新型セダン「スラヴィア(Slavia)」の主な仕様を明らか
にした。小型SUV「クシャク」に続くインド攻略モデルの第2弾で、来年初めに発売
する計画だ。安全・運転アシスト装置の充実、大きな室内空間の実現などを通じて
割安感を出し、欧州メーカーとしてインドにおけるトップシェア獲得を目指す。
スラヴィアはインド向けに開発されたプラットフォーム「MQB-A0-IN」を使用した
中型4ドアセダン。車体は長さ454センチ、幅175センチ、高さ149センチだが、ゆと
りある室内空間でファミリーカー用途にも適しているという。エンジンは1リット
ル及び1.5リットルのガソリン直噴ターボエンジン(TSI)を用意する。
安全面では最大6個のエアバッグ装備を可能にし、運転支援機能も多数備える。価
格はシュコダ「ラピッド」(約9,000ユーロ)に準じる見通し。
インドは中国に次いで人口が世界で2番目に多い。推計人口13億6,600万人に対して
年間自動車販売台数は300万台前後に過ぎず、潜在需要は大きい。インドの年収平
均(4,000〜8,000ユーロ)に見合う価格帯の自動車の発売が需要掘り起こしにつな
がるとみられている。
VWグループはインド市場における欧州メーカー1位を目指し、総額10億ユーロの
「インディア2.0」計画を推進している。「VW」、「シュコダ」の両ブランドを強
化し、2025年までに5%のシェア獲得を狙う。シュコダ自はグループのインド事業
を統括している。