リマックとポルシェの合弁会社リマック・ブガッティが始動

クロアチアの電動ハイパーカーメーカー、リマック・オートモビリは2日、独フォ
ルクスワーゲン(VW)の高級乗用車子会社ポルシェとの合弁会社ブガッティ・リ
マックが1日付で営業を開始したと発表した。電動車(EV)をめぐるリマックのノ
ウハウ、開発力と、ブガッティのブランド力、顧客基盤、販売網などを束ねること
で、スーパーカーを超える高性能の電動ハイパーカーを生み出し、市場に供給する
狙いだ。合弁後も両ブランドを存続させ、ザグレブと仏モルスアイムの工場も維持
する。
ブガッティ・リマックへの出資比率はリマックが55%、ポルシェが45%。当面、ザ
グレブ近郊スヴェタ・ネデリャのリマック本社に本拠を置く。中期的にはザグレブ
で2023年に完工予定の「リマック・キャンパス」へ移転する。従業員は435人で、
このうち300人がザグレブ、135人が仏モルスアイムで勤務する。独ヴォルフスブル
クにあるブガッティ・エンジニアリングの180人も新会社をサポートする。
ブガッティ・リマックの最高経営責任者(CEO)は、リマックの創業者マテ・リ
マックCEOが兼任する。最高執行責任者(COO)にはブガッティのクリストフ・ピ
ション元製造部長が、最高財務責任者(CFO)には、ポルシェからラリサ・フライ
シャー氏が、最高技術責任者(CTO)にはリマックのCTOを務めてきたエミリオ・ス
チェルヴォ氏が、それぞれ就任する。ポルシェのオリバー・ブルーメ社長とルッ
ツ・メシュケ副社長(財務・IT担当取締役)は、監査役のメンバーとなる。
リマックはまた、電池システム、動力伝達系(ドライブトレイン)など電動車部品
部門を新設の100%子会社「リマック・テクノロジー」に分社する。同社の従業員
は900人を超える。
リマック・グループの株主構成はマテ・リマック社長が35%、ポルシェが22%、現
代自動車が11%、その他が32%。雇用総数は1,300人強に上る。

上部へスクロール