ポーランド中銀が追加利上げ、政策金利1.25%に

ポーランド中央銀行(NBP)は3日、主要政策金利である7日物レファレンス金利を
0.75ポイント引き上げ、1.25%に設定した。利上げは2会合連続。市場は0.25ポイ
ントの上げ幅を予想していた。インフレの高進に歯止めがかからないことから、大
幅な追加利上げに踏み切った。ロンバート金利は1%から1.75%に、公定歩合(再
割引率)は0.51%から1.3%に、預金金利は0%から0.75%にそれぞれ引き上げた。
同国のインフレ率は10月に6.8%となり、前月から0.9ポイント上昇した。天然ガス
などの燃料と食品価格の高騰、需要の拡大に対する供給不足、賃金の急速な伸びに
伴う消費支出の増加などが大きい。中銀は今後について、世界的なエネルギーおよ
び農産物価格の上昇、サプライチェーンの継続的な混乱などを踏まえると、インフ
レの高進は続くとの見方を示した。インフレ率は今年が4.8%〜4.9%、2022年は5.
1%〜6.5%、23年は2.7%〜4.6%で推移するとみる。
同国の国内総生産(GDP)は4-6月期に前年同期比11.1%増と急伸し、5四半期ぶり
にプラス成長へと転じた。中銀は、需要に対する供給不足とエネルギー価格の高
騰、新型コロナの変異株流行というリスク要因はあるものの、今後数四半期は経済
が好調を維持すると予想している。
中銀は声明で、インフレリスクを抑え、インフレ率を中期的に目標値の2.5%に近
づけるために追加利上げを決めたとしたうえで、目標達成に向け、為替市場への介
入など利用可能な手段を取っていくと強調した。

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