ポーランド11月インフレ率7.8%、5カ月連続で上昇

ポーランド中央統計局(GUS)が15日発表した11月の消費者物価指数は前年同月比
で7.8%上昇し、上げ幅は前月から1ポイント拡大した。天然ガスの輸入価格の値上
がりで光熱費が上昇したことや、食品価格の高騰が大きい。インフレ率の上昇は5
カ月連続で、中央銀行のさらなる利上げが予想される。
「住居・水道光熱費」の上げ幅は前月(9%)から1.7ポイント増の10.7%に拡大し
た。構成比重の大きい「食品・非アルコール飲料」も5%から6.4%に上昇。「アル
コール飲料・たばこ」は0.2ポイント増の2.2%に上った。上げ幅が最も大きかった
のは自動車燃料含む「運輸」の24.1%。「外食・宿泊」(7.6%)、「娯楽・文
化」(5.7%)も大きく値上がりした。
一方、「通信」(4.7%)は上げ幅が前月から1.3ポイント縮小したほか、「教育」
(4.4%)は0.2ポイント、「医療」(3.1%)は0.1ポイント値下がりした。
同国中銀は10月以降、インフレ率の上昇に対応するため3回の利上げを実施し、政
策金利を1.75%まで引き上げた。中銀はインフレ率を2.5%に近づける目標を掲げ
ており、市場は当面、引き締めが継続されるとの予想だ。蘭ING銀のアナリスト、
ラファル・ベネツキ氏は、来年は1-3月期に0.5ポイントの利上げが1〜2回行われ、
年後半には政策金利が3%を超えるとみている。

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