JCBもロシア事業を停止、米カード大手に足並みそろえ

クレジットカード大手のジェーシービー(JCB)は8日、ロシアにおける取引停止を
発表した。同国のウクライナ侵攻を受けた判断だ。各国の対ロ制裁措置を踏まえた
うえで、地域情勢および決済業務の確実な提供の可否を検討し、同国におけるJCB
ネットワークの提供停止を決定した。これにより、ロシア国内発行のJCBカードは
同国外で、ロシア国外発行のJCBカードは同国内で利用できなくなる。すでに、米
国のマスターカードとビザもロシア取引を停止している。
ロシア国内発行のカードが国内決済に使えるのは、ロシアの決済システムで処理さ
れるためだ。国際決済については、ガスプロムバンクが「提携先の中国銀聯(チャ
イナ・ユニオンペイ)カードに入会すれば問題ない」と顧客に案内しているほか、
銀聯と未提携のロシアの銀行も銀聯カードの発行を検討しているという。
JCBは2014年にロシア現地法人を設立。翌15年にはロシア中央銀行直轄の決済機
関、国家決済カードシステム(NPCS)と、決済カード「ミール」の発行で提携を結
んだ。ほかに、ガスプロムバンクやスヴャスバンク、ロシア農業銀行、ロシア極東
銀行、サハ共和国アルマズエルゲン銀行(AEB)とカード発行で提携してきた。

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