米フォード、トルコでEVバッテリーを合弁生産

米フォードがトルコ複合企業のコチ・ホールディング、韓国SKイノベーションの
バッテリー子会社SKオンと合弁し、トルコで電動車(EV)向けバッテリーを生産す
る。2035年までに小型商用車(LCV)及びMPVの全モデルを電動化する新方針に基づ
くもので、トルコで生産するLCVなどに搭載する計画だ。投資規模は明らかにして
いない。
新工場は首都アンカラ近郊に設置する。2025年までに稼働し、高ニッケルNMCリチ
ウムバッテリーを手がける。年産規模は30〜45ギガワット時を予定する。
フォードは来年から再来年にかけて、欧州で新EVモデル7種を発売する方針だ。う
ち乗用車が3種、商用車が4種となる。26年までに欧州EV販売台数で60万台突破を目
指す。
欧州で販売されているフォードのEVは現在、メキシコで製造するSUV「マスタン
グ・マックE」のみだ。来年から、コチとのトルコ合弁会社フォード・オトサンの
コジャエリ工場で、小型商用車(LCV)の「トランジット・カスタム」とMPV「トル
ネオ・カスタム」、24年からはルーマニアのクラヨバ工場でクロスオーバーSUV
「プーマ」、LCV「トランジット・クーリエ」、小型MPV「トルネオ・クーリエ」の
EV版を生産する。また、クラヨバ工場を5億7,500万ユーロでフォード・オトサンに
売却し、同社の管轄下に置く。フォード・オトサンは、クラヨバ工場の稼働率に応
じ、今後10年でさらに最大1億4,000万ユーロをフォードに支払う。
フォードが10億ドルを投資してEV工場への転換を進める独ケルン工場では、23年か
ら小型SUVモデル、24年からは別モデルのEV版を出荷する。これらのモデルには独
フォルクスワーゲン(VW)のEVシャシ「MEB」を採用する。

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