電動車(EV)用バッテリー向け銅箔の生産を手がける韓国のSKネクシリスが7日、
ポーランド南東部のスタロヴァ・ヴォラで新工場の鍬入れ式を行った。投資額は30
億ズロチ(6億2,700万ユーロ)。2024年半ばの稼働を目指す。従業員数は最終的に
500人に達する見通しだ。
新工場は昨年設置された特別投資ゾーンに建設される。生産量は1日137トン、年間
5万トンとなる見通し。
SKネクシリスの親会社SKCのパク・ウォンチョル最高経営責任者(CEO)は、SKネク
シリスが欧州のハブ拠点の立地としてスタロヴァ・ヴォラを選んだ理由として、許
認可取得・資金調達における当局の支援および、主要インフラ開発継続の確約をあ
げた。
ポーランドのヤチェク・サシン副首相によると、同工場に対する総投資額は最高で
100億ズロチに達する見通しだ。ポーランドがエレクトロモビリティの発展を支え
るサプライチェーンの仲間入りをするのに役立つと期待している。
調査会社のフィッチ・ソリューションズによると、ポーランドはEVおよびEVバッテ
リーの主要生産国としての地位を固めつつある。スウェーデン・ノースヴォルトが
グダニスクにバッテリー工場を建設中のほか、韓国SKイノベーション(SKI)の系
列企業であるSKアイイーテクノロジー(SKIET)がシロンスク県のリチウムイオン
バッテリー用セパレータ工場の増産に取り組んでいる。自動車メーカーでは独フォ
ルクスワーゲン(VW)が2027年にポーランドでバッテリーセル生産を開始する計画
を明らかにしている。(1PLN=28.86JPY)