パナソニックは2日、チェコでのヒートポンプの生産能力を増強すると発表した。
プルゼニ工場に2025年までに約200億円を投じ、欧州で需要が拡大しているヒート
ポンプ式温水暖房機(A2W)の年産規模を50万台まで引き上げる。
欧州では環境意識の高まりや、ウクライナ戦争を受けたエネルギー政策の転換によ
りガスから電気への暖房の切り替えが急速に進んでいる。大気中の熱を集めて利用
するA2Wは化石燃料を用いる従来の暖房器具に比べ二酸化炭素(CO2)排出量を抑え
られることから、需要が大きく伸びている。
パナソニックは2018年からプルゼニ工場でA2Wの室内機を生産し、欧州市場に供給
してきた。今回の投資により、来年度からは室外機の生産も開始する。
同社は昨年、デンマークでIoT(モノのインターネット)を活用したヒートポンプ
のメンテナンス事業を始めるなど、各国で販売体制の強化を図っている。