セルビア中央銀行(NBS)は9日、政策金利を0.25ポイント引き上げ、5.5%に設定
した。インフレ率のさらなる上昇が予想される中、インフレ期待を抑えて物価を安
定させるため11会合連続となる利上げに踏み切った。昨年4月からの上げ幅の合計
は4.5ポイントに上る。
12月のインフレ率は前月から横ばいの15.1%となり、17カ月ぶりに上昇に歯止めが
かかった。エネルギー価格の下落を反映したものだが、食品は値上がりが続いてお
り、中銀はインフレ率が今年の1-3月期も上昇すると予想する。
中銀は声明で、世界的な価格上昇圧力と、主にユーロ圏からの外需の減退が国内経
済の減速につながると指摘。今後の金融政策は、これらマクロ経済の動向と地政学
的な状況を踏まえて行うとする意向を繰り返した。
また、利上げにより通貨ディナールの対ユーロの為替レートを安定させることが物
価の安定に寄与するとの認識も示した。