ベルギーのバッテリー技術企業アベスタ・バッテリーエネルギー・エンジニアリン
グ(ABEE)は27日、ルーマニア東部のガラティに電気自動車(EV)用バッテリーセ
ル工場を設置することで地元当局と合意した。投資額は14億ユーロ。製品はル
ノー・ダチアやフォードの国内工場のほか、定置型エネルギー貯蔵(ESS)市場に
も供給する。
敷地面積60ヘクタールの新工場は年産能力が22ギガワット時(GWh)、新規雇用は
8,000人の予定。2025年までに生産ラインを導入し、翌年から生産を開始する。さ
らに工事の第2段階として、28年から30年にかけて2億ユーロを投じ、年間5万トン
の廃バッテリー処理能力を整備する。同社は先月、北マケドニアにEV用バッテリー
管理システム(BMS)とパワーエレクトロニクスの工場を設置する計画を発表した
ばかり。
ルーマニアではこのほか、二次電池メーカーのプライム・バッテリーズ・テクノロ
ジー(PBT)が欧州連合(EU)系の投資機関EITイノエナジーから出資を受け、26年
までに10億ユーロを投じて生産能力を現行の0.2GWhから8GWhに引き上げる。また、
独自動車部品大手のドレクスルマイヤーは西部のティミショアラにEV用バッテリー
の生産工場を計画している。