ポーランドで新たな水素バレーを整備、国内8つめ

ポーランドに同国8つめの水素産業集積地(水素バレー)が整備される。18日付の
英字紙『ワルシャワボイス』が報じた。電解槽の設置から水素燃料の貯蔵、利用に
至るすべてのプロセスをカバーする包括的なプロジェクトとなる。産業開発庁が主
導。電力大手のエネアグループが参画する。
新たな水素バレー「中央水素バレー」は、マゾフシェ、ウッヂ、シフィェンティク
シシュの3県にまたがる。生産された水素は、製造工程で燃焼を行うセラミックス
産業のほか、シフィェンティクシシュ県キェルツェやマゾフシェ県ラドムなど中核
都市の公共交通での利用を想定する。巨大空港を中心とした複合輸送拠点として首
都ワルシャワの西方で整備が進む「連帯物流ハブ(STH)」に供給することも視野
に入れる。
ポーランドにはすでに水素バレーが7つ(ドルヌィ・シロンスク、マゾフシェ、ポ
トカルパチェ、マウォポルスカ、ポメラニア、ヴィエルコポルスカ、西ポメラニ
ア)と、水素クラスターが1つ(キェルツェ市)ある。化学大手グルパ・アゾ
ティ、精銅大手KGHM、石油最大手オルレン、電力大手のポレネルギアとZE PAKなど
がプロジェクトに参画している。オルレンは国内最大の水素生産者で、年産能力は
46万トン以上に上る。

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