ハンガリー中央銀行は8月29日、政策金利を13%に据え置くことを決めた。据え置
きは11会合連続。インフレの鈍化が続く中、現行の金利水準はインフレリスクを抑
えるのに十分だと判断した。
政策金利の下限となる翌日物貸出金利も12.5%に据え置いた。上限となる翌日物有
担保付貸出金利は前回に続き1ポイント引き下げ、16.5%に設定した。また、翌日
物預金金利を15%から14%に引き下げた。
同国の7月のインフレ率は前月から2.5ポイント減の17.6%に縮小した。インフレ率
の低下は6カ月連続。食品をはじめ幅広い製品で価格の上昇ペースが鈍化してい
る。中銀は今後について、金融引き締めや世界的な一次産品価格の下落、国内消費
の低迷によりディスインフレ効果が一層強くなり、秋には一桁台まで下がると予
想。2025年の初め頃に中銀の許容範囲の4%に戻るとみる。
中銀は翌日物預金金利について9月にも1ポイント引き下げ、政策金利の13%と同率
にすることを織り込んでいる。その後は段階的な利下げが行われる見込みで、同国
のアナリストらは、政策金利は2023年末に10.5%まで下がるとみる。