トルコ中銀が5ポイント利上げ、政策金利30%に

トルコ中央銀行は21日の金融政策決定会合で、主要政策金利である7日物レポ金利
を5ポイント引き上げ、30%とすることを決めた。利上げは4会合連続。インフレ率
が二桁台の後半まで上昇しているため、大幅な追加利上げでインフレ抑制を図る。
インフレ率は8月に58.94%となり、前月から11.11ポイント上昇した。インフレ率
の上昇は2カ月連続。税率の引き上げによる燃料価格の高騰に加え、食品価格の上
昇、通貨リラ安が大きい。今後について中銀は、金融引き締めのスタンスを考慮す
ると2024年にはディスインフレに転じるとの予想を変えていない。
中銀は声明で、できるだけ早期のディスインフレ傾向の確立と、インフレの制御、
物価の過度な上昇の防止のため「引き締めプロセスの継続」を決定したと説明。強
い内需と賃金の上昇、リラ安、増税がインフレ圧力を高めているとしたうえで、イ
ンフレ状況が大幅に改善するまで引き締め政策を「適切かつ段階的に」継続する方
針を改めて示した。

■市場は中銀の金利決定を評価

今回の5ポイントの利上げについてアナリストは「中銀は堅実な動きを見せた」
(ブルーベイ・アセットマネジメントのティモシー・アッシュ氏)と肯定的に評価
している。キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、リアム・ピーチ氏は、中銀
は「インフレに対しより真剣な姿勢を見せているが、まだ引き締めが必要だ」と述
べ、年末までに金利が35%に達する可能性があるとの見方を示した。

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