トルコの電子商取引（EC）最大手トレンドヨルは5日、東欧市場に参入する計画を
明らかにした。2024年1-3月期（第1四半期）までにルーマニア、ギリシャ、ハンガ
リー、チェコに進出し、その後ポーランド、スロバキア、ブルガリアに拡大する。
同年末までに同市場で200万人の顧客を獲得し、注文数が400万件を超えることを目
指す。取引高は3億5,000万米ドルを見込む。
同社は今年5月に参入したアゼルバイジャンですでに130万人の顧客を獲得してお
り、注文数は630万件に達している。エルデム・イナン最高経営責任者（CEO）は東
欧市場について、「トルコから近く、低コストでアクセスできるのは大きな利点
だ。同市場を開拓することで国内メーカーによる国際市場へのEC展開をサポートで
きる」と述べた。
同社は30万に上る出品者が、欧州に加え中東と湾岸地域に販路を持てるようにする
ことを目標に掲げる。先月末にはサウジアラビアの小売り大手セノミと提携して湾
岸市場に進出する計画を明らかにした。
トレンドヨルは2021年8月、企業価値の評価額が165億ドルとなり、トルコのスター
トアップ企業として初のデカコーン（評価額100億ドル超の未上場企業）となっ
た。