塩野義製薬の新規抗菌薬、中東欧販売でSobi社と契約

塩野義製薬は18日、薬剤耐性（AMR）に対抗できる新規抗菌薬「セフィデロコル」
の中東欧など13カ国における販売をスウェーデンの製薬会社スウェディッシュ・
オーファン・バイオビトラム（Sobi）に委託することで合意したと発表した。取引
の詳細は明らかにしていない。同薬はすでに欧州で「Fetcroja」の製品名で販売さ
れている。
販売対象国はブルガリア、クロアチア、チェコ、ハンガリー、ポーランド、ルーマ
ニア、スロバキア、スロベニア、エストニア、ラトビア、リトアニアにキプロスと
ギリシャを加えた13カ国。これらの国ではAMRが問題となっている欧州の中でも耐
性菌がより広がっている。
セフィデロコルは多剤耐性の性質を持つグラム陰性菌に対し効果のある新規シデロ
フォアセファロスポリン系抗菌薬。薬の有効成分が同陰性菌の外膜を効果的に通過
して抗菌活性を発揮する。
世界保健機関（WHO）の必須医薬品リストに掲載されている同薬は米国でも販売さ
れており、台湾でも承認申請を実施済み。日本では11月に製造販売承認を取得し、
発売に向けて準備を進めている。