自動運転技術の有力企業であるイスラエルのモービルアイは13日、クロアチアのテ
クノロジー会社プロジェクト3モビリティ(P3M)との提携を発表した。P3Mが手掛
ける都市型の自動運転モビリティサービスに自動運転システム「Mobileye Drive」
を提供する。今年中に首都ザグレブで同システムを使った自動運転ソリューション
の実証事業を行い、2026年の商用サービスの開始を目指す。
Mobileye DriveはSoC(システム・オン・チップ)の「EyeQ」を搭載し、カメラシ
ステム、LiDARとレーダーセンサー、カメラベースのナビゲーションマップ・位置
情報技術「ロード・エクスペリエンス・マネジメント(REM)」で構成される。地
理的な制限が無く、道路の種類を選ばずにあらゆる気候条件のもとで走行できる性
能を備える。
P3Mはザグレブの都市モビリティの整備計画の一環として、自律走行可能な電気自
動車(EV)のロボタクシー、専用インフラ、サービスプラットフォームの3つから
なる循環型の事業モデルを構築している。同取り組みの核となるロボタクシーに
モービルアイの技術を導入し、安全で快適な自動運転モビリティサービスを提供す
る。
すでに欧州連合(EU)、英国、湾岸諸国の計9都市と自律型モビリティサービスを
提供する協定を結んでおり、今後30都市に拡大する予定。クロアチア国内にロボタ
クシーの量産工場も建設する計画だ。
P3Mには高級EVを手掛けるクロアチアのリマックグループとマテ・リマック最高経
営責任者(CEO)、韓国の起亜自動車が共同出資している。