独エネルギー大手のユニパーは19日、ハンガリーで天然ガス火力発電所を運営する
100%子会社ユニパー・ハンガリー・エネルゲティカイの株式100%を仏公益事業者
ヴェオリアに売却すると発表した。取引額は明らかにしていない。今年後半に見込
まれる当局の承認を経て手続きを完了する。
同発電所はスロバキア国境に接する北西部ジェニューで2011年に稼働したもので、
出力は約430メガワット(MW)。
今回の取引の背景には、ドイツ政府が2022年、ロシアによる対ウクライナ全面侵攻
を受け、エネルギー安定供給を目的にユニパーを国営化したことがある。欧州連合
(EU)の欧州委員会は国営化許可の条件として、ユニパーに多くの事業や保有株を
26年末までに売却することを義務付けた。ユニパー・ハンガリー・エネルゲティカ
イの売却はこれに従うものだ。