自動車部品大手の独ZFフリードリヒスハーフェンは2月29日、チェコ北西部クラー
シュテレツのパワーエレクトロニクス部品工場を同社初のゼロエミッション工場と
する改修工事が完了したと発表した。2040年までにカーボンニュートラルを達成す
る目標を掲げる同社にとり、グループの他工場の脱炭素化に向けた青写真となる。
クラーシュテレツ工場の改修工事では、工場の屋上と緑地帯に3,400個の太陽発電
モジュールを設置し、年間電力需要の約20%を賄えるようにした。不足分は基本的
に再生可能エネルギー電源から購入する。暖房系統も従来のガス燃料に代えてヒー
トポンプを導入したことで、コストを50%削減できるという。
ZFの電動パワートレイン部門で持続可能性を担当するダナシュリー・カド氏は、当
初の計画より5年早く、25年には全ての拠点の需要をグリーン電力で完全に賄える
見込みだと話した。
ZFは1992年にクラーシュテレツ工場を開所した。従業員は約700人。電動車用のパ
ワーエレクトロニクス部品を生産し、ドイツとセルビアにある電気モーター工場に
供給している。