ハンガリーMOL、国内最大のポリオール・コンプレックスが竣工

ハンガリー石油・ガス最大手MOLは14日、同国北部のチサウーイバーロシュでポリ
オール生産の複合施設(コンプレックス)が竣工したと発表した。年産能力は約20
万トンと中東欧で最大規模。投資額はMOLにとり過去最大の13億ユーロで、政府か
ら1億3,150万ユーロの助成を受けた。同社は石油加工からポリオール生産までのバ
リューチェーン全体を構築し、市場地位と競争力を大幅に強化する。
同コンプレックスには過酸化水素、プロピレンオキシド、ポリオール、プロピレン
グリコールの4つのプラントのほか、ポリオールの試験生産棟、品質検査所、研究
開発センターが付設されている。新規雇用は約300人。製品はマットレス、自動車
用成形シート、住宅用断熱材、スポーツシューズの弾性ゴム底など耐久性のプラス
チック消費財向けに供給する。貢献利益は年約1億5,000万ユーロと見積もられる。
MOLは2017年夏、コンプレックスの建設に先立ち、独複合企業ティッセンクルップ
のエンジニアリング子会社ティッセンクルップ・ウーデ、および化学大手エボニッ
クとライセンス契約を締結。19年9月に着工した。

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