スロベニア、独企業の投資先として中東欧で一番人気

在スロベニア独商工会議所は5月28日、リュブリャナで開いた年次記者会見で、ド
イツ企業が中東欧16カ国のなかでスロベニアを最も魅力的な投資先とみていること
が分かったと発表した。毎年実施しているアンケート調査で判明したもので、2019
年以来1位だったエストニアを抜いた快挙だ。2位以下はポーランド、チェコ、エス
トニア、クロアチア、スロバキアと続いた。
スロベニアは比較的小さな国だが、ドイツ企業は◇地元企業の高度な知識・技能◇
イノベーション能力◇高度な専門性を持つ人材の存在◇自動車をはじめとする製造
業分野での提携実績——などを重視している。
投資の傾向としては、作業工程のデジタル化や自動化など、研究開発への投資が
年々増加している。昨年は人工知能(AI)の活用が大きく進んだ。
スロベニアの経済状況については「良い」、「満足できる」と回答した企業が76%
に上った。今後の見通しでは「良くなる」、「変わらない」が合わせて51%だった
のに対し、「悪くなる」が49%と拮抗。経済政策の見通しをたてるのが難しいこと
や、エネルギー危機、高インフレの継続が背景にあると思われる。
一方、要望としては◇高課税の是正◇経済政策の安定◇汚職対策◇行政機能の効率
化◇労働コスト削減◇専門人材不足の緩和——が挙がった。
アンケート調査は2006年以来、中東欧16カ国で毎年同時に実施している。今年は、
2月19日から3月15日にかけて行われた。