中国電動車大手の比亜迪汽車(BYD)は8日、トルコでの工場設置に向け、同国産業
技術省と10億ドルの投資協定を結んだ。西部のマニサ県に年産能力15万台の生産施
設と持続可能なモビリティ技術の研究開発センターを建設する。雇用規模は最大5,
000人。2026年末の生産開始を見込む。
新工場では電気自動車(EV)とハイブリッド車(HV)を製造し、国内および欧州市
場に出荷する予定。同国は欧州連合(EU)の関税同盟に加盟しており、製品を無関
税で欧州に輸出できる。
今回の調印に先立つ4日には欧州連合(EU)の欧州委員会が、不当な公的補助を受
けて競争を歪めていると批判している中国製の電気自動車(EV)に対し、翌5日か
ら既存の10%の関税に加えて暫定的に最大37.6%の関税を上乗せする措置を適用す
ると発表していた。BYDが中国から輸入する車両には17%強の追加関税が課せられ
る。
トルコ政府は6月、中国車の輸入に40%の追加関税を課す決定を下したが、8日にな
り同決定の撤回を発表した。
トルコの昨年の完全電気自動車(BEV)販売台数は7万2,000台、ハイブリッド車
(HV)は同10万5,000台だった。